2021-05-12 第204回国会 参議院 資源エネルギーに関する調査会 第6号
風力発電と電動車のいずれにも必要なモーターでありますが、これはレアアースを使った高性能磁石が用いられております。レアメタルの安定供給確保、これが今後の国内製造の鍵となってまいります。このため、政府としては、中国以外の供給源の確保、それから省資源、代替材料の開発を加速化するなどして対策を進めているところです。 以上が気候変動対策と鉱物資源についての説明でございます。
風力発電と電動車のいずれにも必要なモーターでありますが、これはレアアースを使った高性能磁石が用いられております。レアメタルの安定供給確保、これが今後の国内製造の鍵となってまいります。このため、政府としては、中国以外の供給源の確保、それから省資源、代替材料の開発を加速化するなどして対策を進めているところです。 以上が気候変動対策と鉱物資源についての説明でございます。
まず、レアアースの使用量を減らした高性能磁石の開発を今進めているところであります。これは、耐熱性向上のために添加しているジスプロシウム等を使わないで従来と同等の性能を発揮できるモーターの実用化、これにめどが立ってきたところでございます。
そういう意味で、前回の尖閣事案、それと前後する形で、この元素戦略プロジェクトによって、例えば、高性能磁石を作るために必要なレアアース、その中のジスプロシウムを、レアアースの中にあったわけですけれども、それを研究開発によって代替材料を作った。それによって、過度な中国へのレアアース依存をしなくて済むようになった。これは元素戦略プロジェクトのまさに成果だというふうに思っています。
例えば、私が取り組んできた一例を申しますと、日立さんと組んでやったんですが、磁石、自動車用に使われる高性能磁石が廃棄されるとモーターが出てきて、モーターの中にはレアアースを含んでいます。ただ、レアアースをそこから抜き出そうとしたら有害な廃液がたくさん出ます。だから、一切廃液が出ずにレアアースをリサイクルする仕組み、こういうのを技術開発しました。
さらに、今年度の第三次補正、そして二十四年度の当初予算においても、ジスプロシウム、これは次世代自動車等のモーターに使われる高性能磁石に必要なものでございますが、その使用量の削減や代替材料の開発支援を行っているところでございます。
またハイブリッド自動車、これは高性能磁石にレアアースであるジスプロシウムが使われている。さまざまな製品にこういうようなレアアースまたはレアメタルが使われておるわけでございますが、我が国産業がハイテク製品を製造していく上で、競争力を維持していくためにはこのレアメタルの資源の確保が大変不可欠となっているわけでございます。